江戸時代後期から輪島漆器の製造販売を営み、昭和の初めに初代桐本久幸氏が木を刳ることを得意とする朴木地屋を創業。大学でプロダクトデザインを専攻した三代目泰一氏は、二代目俊兵衛氏の経営補佐をしながら木地業からの造形提案、デザイン提案、漆器監修などを始め、平成16年に日本橋三越本店への出店を機に「木と漆」の工房「輪島キリモト」を創設しました。

輪島市内の小峰山から産出される珪藻土は純度が高く、ガラス質で硬く、表面には微細な孔が無数にあいているため漆がよくしみこみます。この珪藻土を焼成粉末にした「輪島地の粉」は輪島塗の下地に使用され、製品の強度を高めています。
これが輪島漆器のひとつの特徴といえます。

従来の輪島塗にとどまらず、麻布や和紙、珪藻土など異なる天然素材と漆を組み合わせた豊かな表現や、傷がつきにくい独自の仕上げを手がけています。
使っていくうちに自然なツヤが増す本物の漆器。輪島キリモトは、毎日の暮らしの中でながく気持ちよく使ってほしいという想いのもと、モノづくりに励んでいます。